鬼滅の刃なんかグッときた

こじらせております。

圧倒的に大変なの?【アニメ】制作進行の仕事をしていた時の話!

アニメの制作進行をしていた時の話です!

 

ぼくは二十代の前半の二年間、アニメの制作進行の仕事をしていました。アニメ業界はブラック企業なイメージがあったり、仕事がとてもたいへんなイメージがあったりしますね。

 

で、実際どうだったのかと?

 

タイヘンでした~。

 

ただあくまで、今からだいぶ前の話(2000年代の話です)です。今ほど労働条件の話などが、世間で話題になっていなかった頃の話です。当時はまだ、ブラック企業なんて言葉ありませんでした。だからと言ってよくはないですね。

 

 

なんせ給料明細が出ないんですよ。あれですよ。ペーパーレス化の話じゃないですよ。そんな感じです。とてもとても福利厚生だなんて・・・。ただボーナスは僅かばかりありました。

 

ぼくは先輩に聞いてみました。

「ぼくは正社員なんですか?」

 

先輩

「ボーナスあるからね」

 

ぼく

「・・・・・・」

 

 

あくまで、ぼくのいた会社の話です。他の会社は違うのかもしれません。福利厚生がしっかりしているところもあるのかもしれません。だから、そんなところもあるんだな~という感じで聞いてもらえますと幸いです。

 

元受けの会社に訪問したなら、自分と同じぐらいの年齢の人たちが、和気あいあいと楽し気話し合っていたり、そんなこともあります。そう考えると、会社選びって重要ですね。

 

それはそうと、アニメーションの制作進行の仕事内容ってどんな感じなのかと、何する人なの?ですよね。

 

だいだい車を運転しています。えっ?って感じですよね。でも基本は車の運転です。

 

 

 

 

 

 

アニメーション制作進行の仕事内容とは?

 

演出家、作画監督、アニメーター、色彩設計、背景、撮影その方々の間を繋ぐ仕事です。物流の仕事は日本経済の血液です。そのような言い回しをしますよね。

 

 

そんな感じですかね。実際、制作進行は原画を演出家→アニメーター→作画監督と運びます。会議の時には、演出家、色彩設計さんを会議室まで運びます。

 

人によっては夜仕事をする人、昼間仕事をする人と様々です。ということはですよ。その間を繋ぐ制作進行は家に帰れなくなります。その方々は、わりと遠めの別々の場所にいるのです。

 

納品前は帰れません。高い確率で会社に泊まり込みです。残念です。

 

ここに且つ、韓国の制作会社に作画をお願いしたりしていました。日々眠る時間がバラバラになったりします。夜中の二時に、車を飛ばして作画をとりに行くことになったりもします。へっへっへぇ~~~。

 

カーラジオが友達になります。勇気の湧く曲を聴きましょう。涙が流れないように。

 

会社の先輩は結婚はされていましたが、奥さんは背景を描かれているとのこと。子供はとても作れないよと話していました。ただ、他社を見ると、お子さんがいる方もいらっしゃいました。会社選びって重要ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぼくが働いていた制作会社!

 

※残念ながら、

現在はありません。

 

ぼくはワンピースを制作している東映アニメーションや、ガンダムを制作しているサンライズの下請けを行う制作会社で、二年間ほど働いていました。

 

 

下請けの制作会社が何をするかというと、割り振られた話数の話を制作します。例えば制作するアニメが、全24話だとします。その内のじゃあ、4話と13話と18話を制作して下さいね。と頼まれるわけです。ざっくりいうとですよ。

 

ぼくの働いていた会社には、社長、ベテランの制作進行の先輩が二人、同期が一人、そして、ぼくの計五名でした。そして馴染みにしている作画を行うアニメーターさんが二人、演出家の方が一人いました。その馴染みの方々は基本l、会社の一室で仕事を行います。

 

そして他の外注のアニメーターさんにも仕事をお願いしたりします。社長は営業に出ていて、月に二度ほど会社に来る感じでした。

 

 

制作進行のエピソード!

 

・納品前に外注で頼んでいたアニメーターさんが姿を消す。

あるあるです。あるあるですよ。おいおいおいです。おいおいおいです。そのため、初めて一緒に仕事をする方には緊張します。だいじょうぶかな~的な・・・。

 

ぼくはスケジュールのギリギリで姿を消されてしまい、午前三時、公園の砂場で一人体育座りをしてみたことがあります。人間を性善説で考えるとをやめようと思った夜です。

 

 

・馴染みのアニメーターさんが、伝えたスケジュールの裏を読んでくる。

ベテランのアニメーターさんです。スケジュールの裏を読んできます。ぼくの伝えたスケジュールは基本守ってくれません。自分で自分の首を絞めます。結果、ぼくの首も絞まります・・・。

 

 

・もう一人の馴染みのアニメーターさん、スケジュールがピンチだが、絵を描かずに呑みに行こうとされる。

必死です。ぼくは必死になだめて絵を描いて頂きます。この人はぼくの仲間じゃないのだろうか?昭和の男なのです。

 

 

・外注のアニメーターさんが人間嫌いとのこと。

一年間一緒に仕事をするも、その姿を見たことがない。一度だけ玄関を閉める右手を目撃する!

 

 

・深夜に作画を取りに車を走らせます。

アニメーターさんから作画を受け取り、すぐにマンションを後にします。結果、泥棒と間違われて、警察官の方によく職務質問を受けることになります。ぼくはせっかくなので、お巡りさんに仕事の愚痴を聞い貰います。最終的には、お巡りさんにやさしい言葉をかけて頂くことが多いです。

 

 

・給料日、社長は給料明細をくれません。

先輩に理由を聞くも、ちゃんとした答えは返ってきません。

 

 

・演出家が好きな黒澤映画の話をしていて、感極まってしまい電車の中で号泣します。車中は帰宅途中の人々でいっぱいです。サークルの飲み会帰りの大学生でしょうか?ぼくに同情の目線を投げかけてくれます。

 

 

・だいだい車を運転しているぼく、左折禁止などの標識を見落とすことあり。

一通の道には注意しましょう。住宅街は気をつけましょう。

 

 

 

今からもう一度、制作進行の仕事をやるかというとやりません。ただ、タイヘンなことばっかりだったかというとそんなこともなく、素晴らしく良い作品ができたときは、試写でスタッフに一体感が生まれます。私たちはすごくいいモノを作ることが出来たという自負的なモノですかね。いい感じです。見てくれた人は喜んでくれんじゃないのかな~です。

 

 

 

 

 

 

なんで転職を考えたのか?

 

制作進行仕事、新しい作品が始まるまでの時間は空いています。ぼくはPM(プロダクトマネージャー)をやっている友人と仕事に合間に話す機会がありました。PMと言うのは、CM制作の仕事で、スケジュール管理です。業界の違う制作進行ですね。

 

その友人はピンクのシャツを着ていました。胸元のボタンを二つ開けていました。もともと色黒です。それが更に焼けています。なんでも、最近ゴルフを始めたとのこと。業界の違う制作進行です・・・。

 

CMってそんなに予算多いの・・・。アニメの予算って一話・・・。ぼくが知らない間に、総理大臣代わっていたの?仕事ばっかりしている・・・。CM作っていうとモテるの?ぼくは最近、人に会っていない・・・。

 

そして友人は言う。今度、子供が生まれるんだ。ぼくは友人の結婚式にも出席できていないなあ・・・。

 

 

 

業界の問題はありつつも、会社選びは重要ですね。

 

 

アニメの仕事をするにはどうしたらいいの?

 

行きたい会社のホームページに見に行くと、求人の募集が掲載されていることが多々あります。企業によっては時期によって募集していなかったりしています。注意が必要ですね。

 

面接時は、ぼくはスーツで行きました。同僚は私服で来ていました。ですがスーツの方が無難だと思われます。一般の企業に面接に行く。そんな心づもりで問題ないと思います。コミュニケーション能力は重要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

月のお給料はどれぐらいだったの?

 

初任給は手取りで15万円ほどでした。ボーナスは年に二回ありました。月の一か月分ほどでした。福利厚生はしっかりしたものはありませんでした。年金などはお給料から自分で払っていました。

 

 

近年のように働き方が問題になる前の時代の話です。今は当時に比べると働き方は改善されているんでしょうかね?どうなんでしょうね。ただあくまで、ぼくが働いていた会社での話です。福利厚生がしっかりしている会社もあります。こんな会社もあるんだな~ぐらいの前提で考えて頂ければ幸いです。

 

 

 

将来のことも考えて、会社選びは重要です。その会社にどんな方がいらっしゃるのでも、得られる経験値は大きくかわってくると思われます。よい出会いがある会社がいいじゃないですかねぇ。でも自分がどうしたいかによるのかもしれませんね。悩みどころですね。

 

 

 

 

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最後まで読んでいただき、

ありがとうございます。