鬼滅の刃なんかグッときた

こじらせております。

『万引き家族』の小説を読む!そして感想!

『万引き家族』の小説を読む!そして感想!

 

映画、

万引き家族が楽しみです。

 

監督は是枝裕和さん

 

誰も知らない

歩いても歩いても

そして父になる

海街ダイアリー

など、

これまでも家族の映画を作られてきた監督さんだ。

 

出演

リリーフランキー

安藤サクラ

樹木希林

松岡茉優

池松壮亮

高良健吾

池脇千鶴

緒形直人

森口瑤子

山田裕貴

 

 

 

 

万引き家族

カンヌ映画祭で、パルムドール受賞されていますね。楽しみすぎて、是枝監督原作の小説を購入してしまいました。

 

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この家族の集合写真、いいですよね。

 

 

 

 

このページの目次

 

 

 

万引き家族の目次!

 

第1章

コロッケ

 

第2章

おふ

 

第3章

水着

 

第4章

手品

 

第5章

ビー玉

 

第6章

雪だるま

 

 

 

 

感想なのか?解説なのか?

内容にもふれます。

 

 

本当は家族ではない人達が、家族のように寄り添って生きてきた物語です。祖母の年金や、アルバイト、万引きなどで生計を立てたりしています。

 

で、

 

タイトルは万引き家族名前のインパクトが強いですよね。覚えやすい!是枝監督の作品であり、パルムドールを受賞している・・・。絶対にエンターテイメントよりの作品ではないでしょうね。作家性の強い作品でしょうね。

 

せめて、

タイトルのインパクトは大切ですね。

 

そんなこんなで、万引きの話がメインではありません。家族ってなんだろうな?的な物語です。幸せってなんだろうな?的な物語です。

 

偽りの家族は最終的には解体します。法的に家族と認められていない人達の集団は、最終的には法の力で解体されます。犯罪が起きてしまうパターンです。それでも安心してください。祖母の年金を奪い合って・・・。そんなことではありません。

 

 

偽りの家族に新たなメンバーが加わります。本の帯に映っている家族写真。その中にいる小さな女の子です。安藤サクラさんに抱かれている女の子ですね。その女の子は実の両親に虐待を受けていました。一人でいるところを、リリーフランキーさん演じるお父さん的ポジションの人、城桧吏さんが演じる、家族の長男的ポジションの男の子に、保護?されます。

 

 

フランクに言うと、リリーフランキーさんが連れて行っちゃう感じですね。で、家族の一員になるかと言うとそんなことはありません。動機が弱いですよね。読者も納得しませんよね。そんなことをししまったら、ただの身勝手な人達の集団になってしまいす。共感できません。

 

一旦は女の子を返しに行きます。が、玄関前で聞こえてくる本当の両親の喧嘩の声。

「私だって産みたくて産んだんじゃないわよ」

 

安藤サクラさん演じる、リリーフランキーさんの奥さん的なポジションの人は知っています。自分も実の両親に、そんな風に言われた育った過去があるから。女の子は家族の一員に加わります。家族は新しい秘密を共有することになります。

 

女の子も家族に馴染み、偽りの家族は、見た目には本物の家族のようです。ですが、そうですね。このままハッピーエンドに物語がすすんではいきませんよね。映画では樹木希林さん演じる祖母が亡くなります。救急車は呼べません。警察に知らせたなら、それぞれの身の上がバレてしまいます。もちろん残った家族はお葬式を出すことはできません。遺体を物置の下に埋めて隠します。

 

文章におこすと悲惨で野蛮な感じ印象を受けてしまうかもしれません。が、祖母は共に暮らして人達に愛されていました。偽りの家族は更に秘密を抱えます。そんなある日、家族の長男的ポジションの男の子が万引きで捕まってしまいます。

 

 

そこから警察の介入→秘密がバレていく。そして家族の崩壊です。女の子は実の両親のもとへ戻されます。そして再び、虐待を受けることになります。

 

 

 

 

 

物語は、家族ってなんだろう?幸せってなんだろう?的な終わり方をします。それでも、ただのバットエンドと言うような終わり方でもありません。

 

 

血のつながっていない家族が、家族のふりをして生活をするんです。それぞれが過去になにかを抱えているわけですね。まっとうに生きることができない理由と言いましょうかね。生物として生き残ることに必死だと、法的なルールを度返しになってしまうわけですね。

 

 

マズローの欲求五段階説ですね。

 

5 自己実現欲求(あるべき自分になりたい)

4 承認欲求(褒められたい・認められたい)

3 所属と愛の欲求(集団に属したい、仲間が欲しい)

2 安全欲求(安全・安心な暮らしがしたい)

1 生理的欲求(食べたい・寝たい)

 

 

1が叶って2へ、

2が叶って3へ、

続きます。

4が叶っての5ですね。

 

生き死に関わるような生き方をしてしまったなら、社会と言う集団に所属していたいとか、そんな問題じゃないのかもしれませんね。

 

 

家族は解体されます。小さい女の子は虐待を受けていた元の家に戻されます。それでも、せめてもの救いは、幸せな家族の一員として、時間を過ごしたことがあるという経験があると、いうことでしょうね。

 

家族と言うのは、生まれて初めて所属する集団ですね。その中で価値観が出来上がっていきますね。お客さんの出入りのない家族に所属してしまっていると、価値観が固定されてしまいますね。なにが良くて、なにが悪いのか、それを判断しにくくはなってしまいますね。だからせめて、幸せの体感があるというのは、よいことですね。

 

 

家族の中で一番今後どうなってしまうんだろう感があるのは、松岡茉優さん演じる家族の長女的なポジションの人ですね。まず元の家族との関係を説明するのも面倒なのです。が、説明してみます。

 

 

樹木希林さん演じる祖母、その方の本当の旦那さんは他所に女にを作って出て行ってしまいます。で、その旦那さん結婚します。そして男の子が生まれます。その男の子の長女が、松岡茉優さん演じる女の子です。

 

松岡茉優さん演じる女の子は、本当の家族との関係が上手くいっていません。

 

希林さん演じる祖母、自分の旦那を奪った女性の命日に、その家族のもとへ挨拶をしにいくんです。しかも二年前ですよ。つまりは、自分を捨てた旦那が作った家族のところへ、たびたび挨拶をしに伺っているわけですね。

 

自分を捨てた旦那さんはもうお亡くなりになっています。かといって長男も、自分のお父さんが捨てた前の女房です。無下に扱うわけにもいきませんよね。

 

長男、すみませんといいながら三万円ほどお金を渡していました。なんでしょうね。慰謝料的な気持ちなんでしょかね。樹木希林はお金が欲しいわけではないんです。こわいですね。自身をぞんざいに扱った元旦那が許せないんでしょうね。その長男と樹木希林さんは、血のつながりはないですからね。

 

樹木希林さんは自分から夫を奪った家族から、奪いたかったんですかね。松岡茉優さん演じる女の子に本当の家族から離れて、自分の家族にならないかと提案するわけです。

 

 

松岡茉優さん演じる女の子の不満と言うのは、そこまで深く描かれてはいないのですが、優秀な妹とそうじゃない自分、家族に自分の居場所はない的な、雰囲気は伝わってきます。

 

松岡茉優さん演じる女の子は樹木希林さん演じる祖母と、仲良くやっているわけです。

 

が、

樹木希林さん演じる祖母が亡くなってしまいますよね。警察の取り調べです。松岡茉優さん演じる女の子は言われるわけです。祖母が自分の本当の両親に会いに行っていたこと。本人はそのこと知りませんでした。で、毎回お金を受け取っていたことを知るわけです。

 

結果、思うわけですね。お金目的だったんだ。お金目的で自分と仲良くしてたんだ・・・。で、偽りの家族の秘密を警察に喋ってしまうわけです。本当は樹木希林さん演じる祖母は、お金目的だったんじゃないんですよ。その証拠に、樹木希林さん演じる祖母が亡くなったあと、手つかずの三万円入りの封筒が10以上見つかります。

 

皮肉な話ですね。まあね。もちろん計算してストーリーを作ってはいるんでしょけどね。ストーリーを展開がどうとか、そんな問題ではないんでしょうね。実際に読んだり、観たりした方が、感じたこと、それが正解?というかそういうもんなんでしょうね。めんどくさいですね。でも家族って、良くも悪くもそういうモノなのかもしれませんね。もはや解説でもないのかもしれませんね。

 

 

「叩かれるのはね・・・・・・、りんが悪いからじゃないんだよ・・・・・・」

信代はりんにゆっくりと、語りかけた。

 

「好きだから叩くんだよ、なんていうのはね、嘘なの」

信代は30年前に自分が経験したことを思い出していた。その口調はどこか、自分の母に似ていた。

 

「好きならね、こうするの」

信代はりんを強く抱きしめた。頬と頬がくっつくくらい、強く抱いた。

 

万引き家族より

 

※信代は安藤サクラさん演じる、リリーフランキーさんの奥さん的ポジションの女性の役名です。

 

 

ね。そうですよね。

そうですよ。

 

 

 

 

 

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