鬼滅の刃なんかグッときた

こじらせております。

伊坂幸太郎【フーガはユーガ】を読む!感想と言うか感想?ネタバレあり

『伊坂幸太郎』フーガはユーガを読む!感想と言うか感想!ネタバレあり

 

ぼくは伊坂幸太郎さんの作品が好きです。で、せっかくなので何故好きなのかを考えてみました?

 

再確認ができるといいましょうか?伊坂作品を読むと伊坂幸太郎さんって、きっといい人なんだろうなぁ~。そんなことを改めて知れるのです。で更に、伊坂幸太郎さんは、売れている小説家なのです。この世知辛い世の中だったりする世界において、いい人が成功をしている。こんなに喜ばしいことはないんじゃないだろうか?と。しかも本が売れているというこは、それだけ読まれている方がいるということですね。

 

あくまでぼくの主観ですが、比較的多くの方が、いい人『伊坂幸太郎』さんの作品を求めている。それってきっと、自分と似たような価値観だったりするがけっこういるってことだったりするのかな~と、こりゃあ喜ばしいことなんじゃないだろうかと、嬉しいわけです。

 

伊坂作品に共通する、悪は許さないぞ的な、それってでも実はとても難しいことで、自分の立ち位置によっては正義の価値観が変わってしまうことは多々あります。それでも伊坂作品に登場する『悪』はただほんとうに共感できないような悪なのです。被害者はいつだって子供だったり立場が弱い者だったり、圧倒的な弱い立場に置かれているのです。伊坂作品の『悪』は弱者に容赦なく牙を向くのです。

 

 

伊坂作品の登場人たちは『悪』に立ち向かっていきます。初期の作品に比べると、完全勝利!これからもわりといい感じの幸せが続いていくんだろうな~的なラストは減ってきたような感じられます。主人公たちも手負いで終わることが増えました。

 

個人的には割とスカッとしたラストを求めていてしまったりします。だからちょっぴり残念なのです。新作の『フーガはユーガ』はどんな感じなんだろうな?スカッと気持ちよく終わるといいな~と思って、書店で手にとってみました。

 

 

冒頭はこのように始まります。

 

僕が殴られているのを、僕は少し離れた場所で感じている。
四歳の、いや、五歳になった時だった。


テレビで放送されていた番組は何だったのか。画面を観ていたのは間違いないけれど、何しろ隣の部屋からあの男が、「おまえはテレビを観ていればいいんだよ。こっち来るなよ」と怒鳴ってきたからで、内容はともなく、ひたすら目をテレビに向けていた。少しでも視線を逸らしたら、すぐにばれて殴られてしまう。


誰が殴られる?
僕だ。
あっちの僕はすでに殴られている。

 

『フーガはユーガ』より

 

ああ~もうダメだ。こんな風に始まってしまったなら、ぼくはこの主人公の今後が気になってしまう。ちょっとちょっと、変な終わり方させないで下さいね。ちゃんと救いはあるんでしょうねェ?困りますよ。現実的に嫌な虐待のニュースが多いんです。暗澹たる最後を迎えないでください。ハッピーエンドを用意してあげて下さい。フィクションなんですよ。ほんと頼みますよ。伊坂さん。そんな具合で一ページ目を立ち読み後、すぐにレジに向かうことになりました。

 

そして書店近くのカフェで本を開いてみたところです。最後まで一気に読んでしまいました。『フーガはユーガ』こりゃあ、明日早い日の夜、寝る前に読むことはおススメできませんね。睡眠不足になってしまいますぜ。

 

ちなみに作家の伊坂幸太郎さんとは?

 

 

伊坂幸太郎さんとは?

 

1971年生まれ 千葉県松戸市出身。東北大学法学部卒業 。2000年『オーデュボンの祈り』で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビューする。宮城県仙台市在住。

 

有名な作品ですと、『ラッシュライフ』、『陽気なギャング』シリーズ。映画にもなった『重力ピエロ』、『アヒルと鴨のコインロッカー』、『ゴールデンスランバー』、『グラスホッパー』、『死神の精度』ですね。あとはドラマになった『チルドレン』なんかですかね。『仙台ぐらし』とうエッセイも書かれています。

 

 

 

 

注意!

 

以下、ネタバレありです。

 

 

 

 

 

 

 

『フーガはユーガ』のざっくりしたあらすじと感想!

 

『フーガはユーガ』の主人公は双子です。常盤風我常盤優我双子です。彼らは秘密の能力があるのです。誕生日の日だけ、二人は入れ替わるのです。二時間おきに、自分達の意志とは別に勝手に・・・。そんななんだかいいのか悪いのかわからない能力を武器にして、『悪』と戦うのです。瞬間移動的な感じで、二人の居場所が入れ替わるのです。

 

風我と優我は幼少時代、実の親(父親から暴力・母親からネグレクト)に虐待を受けて育ってきました。双子だったりしたおかげで虐待を乗り切ったりします。お父さん、ろくなもんじゃなかったりします。お母さん、物語の途中で二人を置いて出ていきます。外に男ができたりしちゃうのです。お父さんも女の人を連れ込んだりと自由です。

 

ただ二人が対峙する一番の『悪』はお父さんではありません。お父さんとも決着をつけることにはなります。結果的にお父さん、交通事故で命を落とすことになります。

 

次はまた別のお父さんです。風我の付き合っている彼女・小玉のお父さん(正確には叔父さんです。小玉の本当の両親は事故で亡くなっています。)も、小玉を虐待しています。その虐待の仕方がなかなか酷なもので、大きな浴槽に裸の小玉を落とすのです。周りには観客がいます。苦しんでいる小玉を見るとうショーなのです。観客からはお金をとっています。体にはビリビリしびれる器具が取り付けられています。体の各部、色々なところです。

 

お客さんはボタンを渡されるのです。で自分の好きなタイミングで押します。小玉のお父さん、酷いもんですな・・・。風我と優我は自分たちの能力を使って小玉のお父さんをやっつけます。最終的には病気で亡くなります。

 

伊坂作品の中ではお父さんが過剰に悪く、もしくはいい人に描かれることが多かったりしますね。若干話がズレましたが、『フーガはユーガ』における一番の『悪』はお父さん達ではありません。

 

その『悪』は高校生時代に無免許運転で小学生の女の子を意図的に車でひき、そして更に何度もひき直すのです。資産家の息子である『悪』は弁護士の力で、法律的には許されます。

 

そして大人になった『悪』。『悪』は相変わらず、小学生を誘拐したりしています。言い訳できない感じの悪い奴なのです。共感できない感じの『悪』なのです。まあ、各お父さん方にも共感はできませんね。

 

その『悪』は現在制作会社にてディレクターをしています。そして『フーガはユーガ』の冒頭で優我はそのディレクターと打ち合わせ的な感じでインタビューを受けているのです。その中で自分たちが虐待を受けていた話や過去の話しが出てきます。伊坂さんの構成の妙ですね。

 

そしてその打ち合わせ的なインタビューこそ、優我と風我が『悪』である、本名・高杉をやっつけるために仕掛けた作戦だったのです。優我は命を落とすことになります。風我が高杉をやっつけます。風我は小玉と結婚していて双子の娘がいます。誕生日には入れ替わるのかもしれませんね。それはそうと、ざっくりだと、こんな感じのストーリー展開です。

 

他にも風我と優我は中学生時代に、いじめられていた同級生を少し助けてあげたことあります。その元同級生と大人になってから再会します。高杉に捕らえられた風我はその元同級生・あだ名ワタボコリに助けられたりします。

 

ピンチにヒーローなんて助けに来ない。そんな時にワタボコリが助けにやって来るのです。伊坂作品の中ではなかなかよく見る展開ではありますが、いいですよね。ピンチに駆けつけるヒーローは時にはいるんだよ!絶対誰も助けに来ないってことでもないんですよ~。ですね。

 

で他にも、風我は好きな人ができます。九歳の男の子がいる未亡人のだったりします。もちろんストーリーの展開に絡んできます。

 

 

 

 

 

で、『フーガとユーガ』の感想?

 

個人的な『フーガはユーガ』を読んだ感想としましては、二回目読みたいくなる感じです。

 

比較的、伊坂幸太郎さんの作品は確認のために二回読みたくなる作品が多かったりしますよね。ぼくは一度目は一気に読んでしまいました。というか、ストーリー先が気になって、一気に読めてしまいました。

 

風我、死んじゃうんですけどね。これな~、死なないと良かったな~。個人的には、2人とも元気でラストを迎えると嬉しかったです。ただ伊坂さんのこれまでの作品でもそれですが、『悪』的なものと戦うと必ず犠牲が生じるんですよね。こっちも無傷じゃすまないわけですね。それでも勝利するんですけどね。『悪』的ものと戦うと無傷じゃすまないけど、勝利することは出来るんですよ~的なことなんでしょうかね。

 

何度も言いますが、『フーガはユーガ』先が気になって一気に読めてしまいました。ということは面白いんだと思います。そしてぼくた改め再読してみようと思っています。一度だけでは、なにか読み違えていることがあるやもしれません。

 

だからやっぱり、『フーガはユーガ』を読んで思ったことは、もう一度『フーガはユーガ』を読み直してみようです!ええ、再読してみようと思いました。一回で二回お得!二回読んでみようと思えるということは、オモシロつてことなんでしょう、かね。

 

で、あれですね。二回目読んでどう思うかですね。読んでみたいと思います。

 

 

 

 

 

『フーガはユーガ』再読してみる!

 

『フーガはユーガ』を再読してみました。2人が入れ替わる能力は、優我が望んだのです。父親に殴られている弟の風我にかわって自分が殴られたほうがましだと優我が望んだのです。2人が誕生日にだけ入れ代わりが起きるというのは、きっと神様的な方からプレゼントだったりするのかもしれませんね。

 

 

 

 

 

フーガはユーガ

フーガはユーガ

 

 

 

 

 

 

 

最後まで読んで頂き、

ありがとうございました。

 

 

 

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